医療の基礎を広い視野でとらえ、科学的根拠に基づいて、理論的に施行できる能力を養い、医療のあり方を理解します。
医療に関する専門的知識を身につけ、実践的な対応を見据えた技術を体得し、主体的な判断力と行動力を養います。
人体の神経、骨格、筋肉、血管をはじめ、心臓、肺、肝臓、膵臓、胃、腸、脳、その他の各器官や各臓器について、その構造や機能について専門的知識を学びます。また、これらについて人体模型、標本の観察などを通じて理解を深めます。
生体の構成する成分は、糖質、脂質、アミノ酸と蛋白質、核酸などの主要成分から成り立っています。これらの生体を構成する物質がどのように合成され、分解されていくのか、どのような化学構造、性質をもち、どのような機能を果たしているのかの生命現象の基礎を学びます。また、ATPを中心とする生体内のエネルギー転換過程、蛋白質合成過程などの知識は、生物化学分析検査を学ぶ基礎となります。
病理学は、病気になった原因を探り、その病気の起こった機序の解明やその病気の診断を確定するのを目的とする学問です。さらには、病気になった患者さんの体に生じた変化を細胞や組織、そして臓器から得られた情報をもとに病気を確定するのが「病理組織診断」とか「病理診断」といいます。その結果を踏まえて、患者さんの治療に生かされます。基礎医学と臨床医学の両面を持った学問です。
生活環境としての飲料水の水質検査、公害防止のための排水、大気の検査、さらには食中毒や添加物に関する食品衛生試験をはじめ、予防医学としての疫学調査、母子、成人保健、衛生統計や衛生行政に関する幅広い専門知識を学びます。
現代の医療技術においては、心電図や脳波計、超音波診断装置、コンピューターなど精密機器やエレクトロニクス機器などを駆使して検査や診断を行っております。このような検査や診断に関する医用機器についての基本的原理や操作方法などを学びます。
講義で学んだ医療の精神と知識・技術を応用し、プロフェッショナルとして、専門的で多様な対応を身につけます。
尿・便・喀痰・胃液などを検体とした検査は、病院では一般検査と呼ばれます。誰でも一度は受けたことのある尿検査は、患者さんに負担を掛けることなく採取でき、貴重なデータが得られます。学童集団検診や人間ドックでも必ず検尿は行われます。臨床検査総論では、多岐にわたる臨床検査の第一歩となる、一般検査の技術と各疾患との関連について学びます。

臓器や組織は炎症や腫瘍などによって形態を変化させます。この病態を診断するのが病理組織診断学で病理専門医が行います。例えば胃の内視鏡で採取された胃の粘膜の一部が潰瘍病変なのか悪性腫瘍(癌)なのか診断するためには、採取された組織から、わずか数ミクロン(1ミクロンは1000分の1mm)の厚さのヘマトキシリン・エオジン染色や特殊染色が施された標本が必要となります。病理検査学では、この標本作製技術などを学びます。さらに、患者さんに負担の少ない検査として細胞診検査があります。子宮がんや肺がん検診のスクリーニング検査がその代表的なもので、臨床検査技師の内、さらに認定資格を得た細胞検査士が大きな役割を果たしています。細胞診検査学では細胞診検査の基礎的なことを学びます。
北海道の風土病であり、キタキツネが媒介するエキノコックス症は多包条虫という寄生虫により発症します。また、海外旅行中、ハマダラカという蚊に刺されて、マラリア症を発症することもあります。寄生虫症は昔も今も、我々にとって、とても身近な感染症です。医動物学では、さまざまな寄生虫によって起こる、病気の診断や治療に直結した虫卵検査などの技術や専門的知識を学びます。
人の血液中の化学成分は、刻々と変化します。その成分は病気の状態になると大きく、または微妙に変化します。「化学的分析手段によって生体試料を分析し、病態の把握に有用なデータを提供する学問」と定義されています。現代医療の最も大きな基本です。生化学、生物学の知識を生かして、例えば、糖尿病のグルコース検査、肝炎ウイルスによる酵素(SAT、ALT)検査、腎機能検査、動脈硬化のコレステロール検査など、一般臨床化学検査でも100種類以上もあります。このように血液、尿などを化学的に分析し、検査データから病気の診断・治療・予後を関連的に学ぶ学問です。
皆さんは貧血気味と診断されたことはありませんか。鉄分の不足で小さな赤血球が出現しているかもしれません。貧血や白血病では赤血球や白血球の増減が見られ、重症の肝疾患では血液凝固異常により、出血傾向が見られます。血液検査学では、これらさまざまな血液疾患の病態と、診断の補助となる形態検査、凝固因子検査について学びます。
人の体には、細菌やウイルスなどの微生物の侵入に対して防御するシステム(免疫機構)が備わっています。この防御システムで産生される病原体(抗原)に対する液性因子(特異抗体)の有無や種類の測定には免疫学的検査法が用いられます。免疫学的検査法からは梅毒やウイルス性肝炎、エイズ(後天性免疫不全症候群)などの感染症の診断や治療に必要不可欠なデータを得ることができます。さらに、輸血や臓器移植の適否、アレルギーや癌、自己免疫病などの多くの疾患の診断に際しても欠かせない検査法となっています。
臨床免疫学では、防御システムを理解するとともに免疫学的検査法の理論や原理、さらには免疫学的検査法から得られた検査データと疾患との関連について専門的に学びます。
近年、我が国では院内感染や薬剤耐性菌の蔓延、高齢化や移植医療を背景とした日和見感染、さらにはエイズやC型肝炎、新型インフルエンザといった感染症が大変問題となっています。臨床微生物学では、このような感染症の原因となる病原微生物の形態や構造、代謝、変異、生化学的性状、病原性などを学びます。また、これらの微生物の検出方法(同定検査や遺伝子検査)をはじめ、抗菌薬療法の考え方、実施方法(薬剤感受性検査)、感染の予防や無菌操作の基本を学びます。
患者の血液や尿などを用いる検査(検体検査)に対して、患者に接し直接生理的機能を測定する検査(生理学的検査)です。例えば、心電図検査により心筋梗塞や狭心症の診断に重要な波形を得たり、超音波測定装置を用い体の各臓器の画像を得るなど、疾患の診断に有力な検査です。この他、喘息などの診断に有効な呼吸機能検査やてんかんの診断や脳死の判定に用いられる脳波検査などがあります。このような検査の検査方法や得られた波形の評価について専門的に学んでいきます。
学校で学んだ知識や技術の理論が実際の医療、検査の現場(病院)でどのように実践されているか。また、病院内で検査部(科)がどのような役割を担い、他部門と連携しチーム医療を実践しているかを研修します。さらには患者さんに対する接遇や医療人としての責任感と倫理観を養います。